愛車のオーディオも進化する!日本のオーディオコーデックIC市場、2035年には20億米ドル規模へ成長予測

日本のオーディオコーデックIC市場、成長の鍵は?
Research Nesterが実施した調査によると、日本のオーディオコーデックIC市場は、2025年に11億米ドル(約1,650億円※)を超え、2035年末までには20億米ドル(約3,000億円※)に達すると推定されています。2026年から2035年の予測期間中、年平均成長率(CAGR)は7.1%で拡大すると見込まれており、2026年には12億米ドル(約1,800億円※)に達する見通しです。
※1米ドル=150円換算(2026年9月10日時点の為替レートを想定)

この力強い成長を牽引しているのは、主に「車載インフォテインメント」と「コネクテッドカー」の普及、そして「スマートホーム」や「IoT(モノのインターネット)」の進化です。特に自動車分野では、高級な車載インフォテインメントシステムや高品質な空間音響への需要が高まっています。
進化するオーディオ技術と企業の取り組み
オーディオコーデックIC市場の活発な動きは、主要企業の提携や新技術の開発にも表れています。
例えば、2025年5月には、旭化成エレクトロニクス(AKM)とDiracが提携を発表しました。これは、AKMの車載オーディオDSP(デジタル信号処理プロセッサ)にDiracのスマート音響技術「Dirac AudioIQ」を統合するもので、車内でのより自然で没入感のある音響体験を目指しています。従来の煩雑な手動チューニングの手間を削減しつつ、高音質を実現するこの取り組みは、私たちドライバーやパッセンジャーにとって、車内でのエンターテイメント体験を格段に向上させるものになるでしょう。
また、AKMは2026年5月にハイファイ・オーディオ用オペアンプIC「AK491x」シリーズを公開しました。このシリーズは、0.96 nV/√Hzという超低ノイズと、1kHzにおいて-150 dBという極めて優れたTHD+N(全高調波歪率+ノイズ)特性を実現しており、よりクリアで忠実な音の再現を可能にする技術として注目されます。これは、愛車で聴く音楽の質を求める方にとって、見逃せない進化と言えるでしょう。
さらに、2024年8月にはソニーとAiroha Technologyが、ソニーのオーディオコーデック「LDAC」の採用拡大に向けて提携しました。LDACは、最大990 kbpsの伝送レートに対応しつつ、接続の安定性を維持するために音質を適応的に調整する、ハイレゾ対応のBluetoothオーディオコーデックです。ワイヤレスでも高音質を楽しみたいというニーズに応える技術として、今後の普及が期待されます。
市場を支えるセグメントと地域
Research Nesterの分析によると、用途別セグメントでは「家電(コンシューマーエレクトロニクス)」分野が、2026年から2035年にかけて最大のシェア(66.6%)を占めると予測されています。スマートホームの普及を促す政府の施策やインフラ整備が、この分野の成長を強力に後押ししています。音声機能搭載のIoTエコシステムの導入が進むにつれて、低消費電力のオーディオコーデックICへの需要も高まっています。
地域別では、東京が予測期間中に有望な成長機会を享受すると見込まれています。東京は高度なデジタルインフラの実証実験の場として重要な地位を占めており、半導体企業がスマートシティ技術や次世代通信デバイスなどを試験的に導入・展開するための理想的な拠点となっています。また、東京都が次世代通信分野のスタートアップ支援プログラムを推進していることも、市場の成長を後押しする大きな要因となるでしょう。
主要なプレーヤーたち
この日本のオーディオコーデックIC市場で特に注目されるプレーヤーは以下の通りです。
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Asahi Kasei Microdevices Corporation
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Sony Semiconductor Solutions Corporation
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ROHM Co., Ltd.
これらの企業が、今後のオーディオ技術の進化をリードしていくことが期待されます。
まとめ
今回の調査レポートからは、日本のオーディオコーデックIC市場が、私たちの生活に密着した様々なデバイス、特に自動車やスマートホームの分野で、今後も大きな成長を遂げることが読み取れます。高音質化やスマート化が進むオーディオ技術は、愛車でのドライブ体験はもちろん、日々の生活をより豊かにしてくれることでしょう。今後のオーディオ製品の進化に、ぜひご期待ください。
より詳細な市場調査レポートは、以下のResearch Nesterのウェブサイトで入手可能です。














